【多肉植物】活力剤の役割とは?肥料との違いと上手な使い方

基本的な育て方
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冬の始まりと終わりに、我が家のすべての多肉たちに与えているものがあります。

それがこちらの活力剤です。

手に持った活力剤

活力剤は名前の通り活力を付けるものということは分かっていても、明確な役割や肥料との違いなどはよく分からないという方は意外と多いのではないでしょうか?

そこで今回は、活力剤と肥料の違いや、活力剤を使う目的とその効果、そして使う際の注意点などについてまとめてみたいと思います。

この記事で分かること
  • 活力剤と肥料の違い
  • 活力剤の役割と種類
  • 活力剤を使うタイミング
  • 活力剤の使い方と注意点

多肉植物を育てていく上で、活力剤はとても頼りになるアイテムの一つです。

今まで活力剤を何となく使っていた方、肥料と同じじゃないの?と思っていた方、多肉植物を元気に育てたい!という方はぜひ参考にしてみて下さい。

さくら
さくら
このブログを書いてる人

神奈川県在住。
自宅の小さな庭で、エケベリアを中心に多肉植物1000苗以上を育てています。
ムチムチ系が好き♡
このブログでは、多肉初心者さんに向けて多肉植物の育て方や育てる楽しさをお伝えしていきます。

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活力剤と肥料の明確な違いはどこにあるのでしょうか?

また、肥料とは異なる活力剤の役割と使うタイミングについて解説します。

結論から言うと、活力剤と肥料の大きな違いは成分の含有量にあります。

肥料とは、肥料三要素といわれる「窒素・リン・カリウム」を規定量満たしたもののことをいいますが、「窒素・リン・カリウム」を全く含まないもの、または含んでいても規定量に満たないものが活力剤として分類されています。

さくら
さくら

つまり、肥料三要素が濃いものが肥料0~薄いものが活力剤ということですね!

活力剤肥料
目的健康維持・免疫力向上栄養補給・成長促進
主な成分規定量未満の窒素・リン・カリウム、鉄、マグネシウム、アミノ酸、ビタミンなど規定量以上の窒素・リン・カリウム、カルシウム、マグネシウム、銅、亜鉛など
主な働き根の活性化、ストレス軽減、発根促進、光合成促進葉・茎・根の成長を助ける
使用時期植え替え後、休眠前、ダメージを受けたときなど成長期に数回
即効性比較的早く効果が現れる(数日~数週間)液体肥料:早く効く
固形肥料:ゆっくり効く
デメリット劇的な成長促進は期待できない使いすぎると根腐れや徒長の原因になる
※商品により異なります

活力剤と肥料とでは配合される成分やその含有量が違うため、それぞれの役割と使用目的が異なってきます。

大まかに言うと、しっかり成長させたい場合は肥料を使い、活力剤は成長を補助するサプリメントのような認識で使うと良いと思います。

活力剤は、植物に対して以下のような役割を持っています。

活力剤の役割
  1. 生育期の成長サポート
  2. 植え替え後や元気がないときの回復サポート
  3. 休眠期前の体力強化
  4. 病気や害虫被害からの回復サポート

活力剤には植物の成長に必要な微量元素(鉄・マンガン・亜鉛など)やアミノ酸、ビタミンなどが配合されています。

そのため、光合成を活発化させ苗の成長や発芽発根を促す効果があります。

そして、発根や根の成長を促すことでより栄養素が吸収しやすくなり、健康で強い苗へと成長させます。

使うタイミング
  • 春秋の成長期前
  • 成長がストップしてしまった時

苗の代謝を促進させてストレス耐性を高めることで、弱っていた苗を健康な状態に回復させるサポートをします。

特にアミノ酸やミネラルが根の成長を助け、水や栄養をより吸収させることで苗の元気を取り戻します。

また、挿し木や葉挿しなどに与えると発根が促進され成功率がアップします。

使うタイミング
  • 植え替え後
  • 暑さや寒さなどダメージを受けた時
  • 元気がない時
  • 挿し木や葉挿しの発根を促したい時

休眠前に活力剤を与えると、苗の代謝や根の吸収能力が高まるため貯蔵エネルギーを増やすことができます。

休眠前に体力強化しておくことで休眠中の耐久力がアップし、春秋の成長期をスムーズにスタートさせことができます。

また、休眠中の根は活動が緩やかになりますが、活力剤を使うことで厳しい気温によるダメージから根を守ります。

使うタイミング
  • 休眠期に入る1ヶ月前

多肉植物が病気や害虫の被害を受けると以下のようなダメージが見られます。

  • 元気がなくなる
  • 根腐れする
  • 葉が傷む
  • 変色する
  • 細胞が傷つく

これらのダメージから回復させるには、細胞の修復、根の活性化、代謝の向上などが必要になります。
活力剤にはこれらをサポートする成分が含まれているため、自然治癒力を高めながら苗を回復へと向かわせることができます。

ただし、活力剤は病気や害虫を直接駆除する効果はないため、殺菌や害虫駆除などを別途行う必要があります。

使うタイミング
  • 病害虫の被害に遭った時

お店では多くの活力剤が販売されていますが、ここでは特に人気の活力剤を3つご紹介していきます。

商品名成分働き
リキダスコリン、フルボ酸、アミノ酸、カリウム、カルシウム、亜鉛など栄養吸収力アップ、ストレス耐性向上
メネデール鉄イオン発根促進、根の回復、光合成向上
HB-101植物由来エキス(ヒノキ、スギ、松など)土壌環境の向上、光合成の向上、葉の色を良くする

リキダスは、ハイポネックスジャパンが販売する液体活力剤で、アミノ酸やミネラルを豊富に含み、植物の体力強化やストレス耐性をサポートすることが特徴的です。

多肉植物だけでなく、観葉植物や花、野菜などにも広く使われ、即効性がありながら植物に負担をかけにくいのが大きなメリットです。

リキダスの主な特徴と効果
  • 遊離アミノ酸で素早く栄養を補給し、成長促進やダメージからの回復をサポートする
  • カリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルが、根の健康を維持して光合成を活性化させる
  • 寒さや暑さからのストレス耐性を向上させ、病害虫のダメージを受けた後の回復を助ける
  • 水やりや葉面散布で手軽に使える

使い方は、水に薄めて通常通りの水やりをするだけなのでとても簡単です。

葉水として使うと吸収性が更に高まります。

リキダスがおすすめなケース

特に体力強化や調子を崩しがちな苗の回復に向いているので、いざという時のために一本持っておくと便利です。

メネデールは、鉄イオンを主成分とする活力剤で、特に発根促進や根の回復に優れた効果を持っています。

メネデールの主な特徴と効果
  • 鉄イオンが直接根に吸収され根の細胞を活性化させる
  • 根のダメージを回復させ発根を促進する
  • 植え替えや病害虫被害後の回復に効果的

使い方は通常の水やりに希釈して混ぜるだけ。

また、発根させたい苗の茎を薄めたメネデール水に浸けて発根を促す方法もあります。

メネデールがおすすめなケース
  • 挿し木の発根を促したいとき

メネデールは、特に根の回復や発根促進に強い効果を発揮するので、植え替え時や発根させたいときにとても活躍する活力剤です。

HB-101は、スギ・ヒノキ・マツ・オオバコなどの植物由来の天然成分を主成分とする有機系活力剤です。
化学肥料や農薬を使用せずに生育を助けるのが特徴で、多肉植物を含めた幅広い植物に使用できます。

HB-101の主な特徴と効果
  • 化学肥料を使わず天然成分で植物の免疫力を向上させる
  • ミネラルや有機成分が光合成を助ける
  • 植物の細胞を活性化させ外的ストレスからの耐性を高める
  • 土壌の微生物環境を整えることで通気性の向上や根の健康を保つ

通常の水やりに希釈して使います。

また、薄めたHB-101液を土にしみこませると、土壌環境を整えて根の活着がスムーズになり根腐れのリスクを防ぐことができます。

HB-101がおすすめなケース
  • 天然成分にこだわりたいとき

HB-101は、苗を外的ストレスから守り、元気に育てるためのサポート役として力を発揮してくれます。
天然成分にこだわりたい場合や、環境変化に敏感な品種の管理にもおすすめできる活力剤です。

活力剤はいくつか持っていますが、私が主力として愛用しているのはハイポネックスのリキダスになります。

ジョウロの隣にあるハイポネックス

リキダスを使用するタイミングは、猛暑の前後、真冬の前後、成長期に入る前、何となく苗に元気がない時など、エネルギーを補給したいときに与えるようにしています。

葉水もできるようですが、基本的には水やりの時に混ぜて使っています。

リキダスは希釈タイプなので裏面に記載してある量を水で薄めて使いますが、多肉植物の項目がないのでサボテンと同じ量を希釈して使います。

リキダスの裏面

サボテンは1000培希釈なので、水5Lに対し活力剤5mlを混ぜます。

希釈が何気に面倒だと感じていましたが、2リットルの水にキャップ中心の〇の量がちょうどいい量なので、「2リットルのペットボトルに〇の量を入れる」と決めたら楽に希釈できるようになりました。

キャップに入れたリキダス

リキダスは黄色い色をしていますが、少量しか入れないので水に混ぜてもほとんど分からないレベルです。

ペットボトルをよく振って混ぜたらジョウロに移します。

ペットボトルの水をジョウロに移す

今回は、小さな体で寒さと闘っている葉挿し苗にエネルギー補給として与えてみました。

葉挿しの苗に水やり

元々鉢に固形の肥料が置いてあるものもありますが、肥料と活力剤は目的が違うため併用することができます。

活力剤を入れて水やりをするときは、しっかり効果が現れるように鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えるのがコツです。

効果としては劇的に変わるようなことはないですが、通常の水やりと比べると葉がふっくらする気がします。

ふっくらするということは、きちんと根が働いて水を吸い上げているということですね。

しっかり栄養補給できている実感がありますが、だからと言って肥料を与えた時のように葉が緑色に変化したり伸びてしまったりすることがないのでとても使いやすいです。

我が家では苗に元気を与えたい時の救世主として大活躍しています。

活力剤は苗にパワーを与えてくれる頼もしいアイテムですが、使用する際はいくつか注意する点があります。

  • 過剰に使用しない
  • 休眠中の使用はなるべく避ける
  • 肥料の代わりとして使わない
  • 必要なときだけ使う
さくら
さくら

それぞれ解説します!

活力剤は使えば使うほど効果を発揮するものではありません。

過剰に使用すれば苗に負担がかかってしまう可能性もあります。

特に鉄分系やホルモン系の活力剤は過剰に使うと成長バランスが崩れる原因にもなります。

商品に記載してある通りの希釈倍率・使用頻度を守って使用することが大切です。

休眠期に入ると苗が水をあまり吸わなくなるため、活力剤の効果が出にくくなる場合があります。

休眠中に元気がなくなったりストレス軽減などの目的で与えたい場合は、半分程度の濃度で与えたり、根からではなく葉水として葉にスプレーすると効果的です。

活力剤と肥料は使用目的が異なるため、活力剤を肥料の代わりとして使うことはできません。

成長を促す肥料は春秋の成長期に使い、調子が悪いときや体力を付けさせたい時は活力剤を使うほうが効果的です。

また、使用目的が異なるので活力剤と肥料を併用することは可能となります。

活力剤は、いざという時のサポート的な役割をしてくれるものなので、長期間使い続けることは好ましくありません。

植え替え時やダメージを受けたときなど一時的に使うのがベストです。

長期間使い続けることで、苗が持つ本来の強さを損なう可能性もあるので、必要だと感じた時だけうまく利用するようにしていきましょう。

ということで今回は、活力剤についてご紹介しました。

活力剤は絶対に必要なものではないですが、多肉植物を育成する中で活力剤が活躍するタイミングは必ず来ます。

今回記事の中で3商品ご紹介しましたが、それぞれ独自の特徴があり主な効果も違いますので、自分に合ったものやその都度目的と合ったものを選んで使っていくと良いと思います。

さくら
さくら

私は、元気を付けたい時はリキダス、早く発根させたい時はメネデールを使っています!

HB-101はまだ使用したことがないですが、土壌環境を良くするとのことなので植え替え時や成長期前に使ってみたいなと考えています。

活力剤は用法容量を守れば苗に負担をかけることはないので、まだ使ったことがないという方もぜひ気軽に活用してみて下さい。




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