多肉植物を紅葉させるには?必要な条件と紅葉のコツを徹底解説!

季節ごとの管理・育て方
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暑い夏が終わると、いよいよ紅葉の季節がやってきます。

多肉植物も紅葉するのをご存知ですか?

さくら
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私は全然知らずずっと緑のままかと思ってました!

秋冬には、赤や紫、黄色やオレンジなど、品種によって様々な色合いを見せてくれます。

紅葉した多肉植物

そして、環境や育て方でその発色は大きく異なり、紅葉する条件を満たすことでとてもきれいで鮮やかな紅葉を見せてくれるんです。

多肉植物の紅葉シーズンは多くのタニラーさんが待ち望む季節であり、多肉植物を育てる醍醐味でもあります。

今まで緑だった多肉植物たちが、赤やピンクに色付く姿を誰もが見たいと思いますよね♪

ということで今回は、多肉植物が紅葉するメカニズムと紅葉に必要な条件、そしてきれいに紅葉させるコツについてご紹介します。

この記事で分かること
  • 紅葉する仕組み
  • 紅葉させる3つの条件
  • 紅葉しない原因とその解決法

紅葉は一定の条件を満たすことで始まりますが、中でも大きく関わっているのが「日光」「温度」「水」になります。

多肉植物をきれいに紅葉させるためにそれぞれ詳しく解説していきますので、初めて紅葉シーズンを迎える方、毎年思うように紅葉しないとお悩みの方はぜひ参考にしてみて下さい。

さくら
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きれいな色を纏った多肉植物を楽しんでみませんか♪

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多肉植物というと緑色の葉をイメージする方が多いと思います。

ではなぜ紅葉するのか?

その仕組みを理解しておくと、きれいに紅葉させるヒントを掴むことができます。

多肉植物が紅葉する仕組みはもみじなどと同じで、葉に含まれるクロロフィルが分解させることで起こります。

葉には緑色の色素であるクロロフィル、赤や紫の色素であるアントシアニン、黄色やオレンジのカロテノイドなどが含まれています。

クロロフィルは、光合成に必要な光を吸収する働きを持ち、通常は他の色素よりも多く葉に含まれています。

さくら
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クロロフィルが多いから葉が緑色に見えるんだね!

しかし、気温が下がり始めると次第に植物自体の活動が抑制され、徐々にクロロフィルの生成も止まり分解されていきます。

逆に、今まで目立たなかったアントシアニンやカロテノイドが寒冷などのストレスから身を守るために活発に生成され始めます。

すると、葉の色が徐々に緑色から他の色素へと移り変わり、これが紅葉として人の目に映ることになります。

さくら
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何色に色付くかは、葉が持っている色素の種類によって違います

アントシアニンを多く含む場合は赤系に。

赤く紅葉したピンクルルビー

カロテノイドを多く含む場合はオレンジ系に色付きます。

オレンジに紅葉したマッコス

どの程度紅葉するかはアントシアニンやカロテノイドをどこまで増やせるか、つまり多肉植物にどれだけストレスを感じさせることができるかによって異なります。

紅葉は気温が下がってくると始まります。

普通に考えると、長袖の服を着始めるころから紅葉が見られるようなイメージですが、実はまだまだ暑い夏の終わり頃から色の変化を感じ取ることができます。

8月の終わり頃だと昼間はまだ暑く真夏のような気温だと思いますが、朝晩の気温が下がり始め過ごしやすくなったと感じる方も多いと思います。

その気温の変化を多肉植物も感知し、気付かないうちに徐々に紅葉を始めているんです。

さくら
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昼間の気温ではなく温度差がポイント!

多肉植物は、一日の中の気温差が10℃以上になってくると紅葉し始めます。

朝晩の気温が下がり始めた頃、よく見ないと分からないレベルですが、「こんな色だったっけ?」と違和感を感じる苗がちらほら見つかるようになります。

少しオレンジ色に紅葉した苗

こちらは8月31日に撮った画像です。

真夏は黄緑一色でしたが、気付いたら葉先の方からオレンジ色に変わっていました。

このように、昼間は暑くても気温差によって紅葉は始まります。

そして、昼間の気温が20℃を下回ってくるといよいよ紅葉シーズン本番を迎え、明らかな紅葉が見られるようになってきます。

紅葉をより深いものにするためには、苗にストレスを与えることが重要です。

そのストレスとは主に気温、日光、水が大きく関わっています。

さくら
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それぞれ詳しく解説します!

鮮やかに紅葉させるためには、とにかく寒さにあてることが大切です。

気温が下がり始めると紅葉がスタートし、気温5℃程度の日が続く真冬を迎えるとマックスに色付いてきます。

マックスに紅葉した苗

品種によって色の出方は違いますが、厳しい寒さにあてることで最大限の紅葉を引き出すことができます。

但し、寒さに弱い品種は5℃以下になるような場合は室内へ入れるか寒さ対策が必要になります。

霜に当てて凍ってしまったりすると枯れてしまうことがあるので別管理にしておきましょう。

寒さに弱い品種

ロッティー、ビアホップ、ピーチプリデ、白鳳、熊童子、ブロウメアナ、ゴールデングロウなど

紅葉させるにはしっかり日光に当てることも大事な条件となります。

この場合、明るい場所ではなく、しっかり直射日光にあてることがポイントです。

日光に当たるブロンズ姫

また、棚に鉢を置いている場合、日光が当たっている表側は紅葉していても、日光が当たっていない裏側は紅葉していないことがあります。

このような場合は定期的に鉢の向きを変えてあげると満遍なくきれいに紅葉します。

さくら
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たまに配置替えしてあげるのも良いですね!

水やりを控えめに管理するとより鮮やかに紅葉させることができます。

冬は水が乾きにくく、苗も成長期ほど水を必要としないので多くの水やりは必要ありません。

真冬は苗が凍結する心配もあるので、水やりの量や頻度を控えめに管理するようにしましょう。

さくら
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そのような意味では根詰まりが最高です!

根詰まりしている状態は水を多く吸えないため、より発色よく紅葉させるにはとても適した状態だと言えます。

全く水が吸えない程根詰まりしていたら話は別ですが、多少の根詰まりは紅葉の後押しになるので、あえて植え替えせずに根詰まりさせておくのも紅葉をきれいに維持する一つのアイデアだと思います。

「紅葉を楽しみにしていたのに全然紅葉しない・・・」

そんな場合は何か紅葉しない原因がきっとあるはずです。

紅葉しない原因として考えられることを解説していきます。

多肉植物が紅葉するためには日光が必要不可欠です。

うまく紅葉しない場合は、しっかり苗に日光に当たっているか、日光に当たる時間が短くなっていないかを確認してみましょう。

太陽は日々動いているので、今まで日向だった場所がいつの間にか日陰になっていたり、一日を通して日向だった場所が少ししか日光が当たらなくなっていたなんてことがよくあります。

日光不足になっていないかを確かめるためにも、今の日当たり具合いを確認するようにしましょう。

さくら
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紅葉させるには最低でも3時間は日光に当てたいです

また、室内で多肉植物を育てている場合は紅葉させるのが難しいです。

窓際に置いていたとしても光量が足りないことが多く、屋外の直射日光に比べるとどうしても劣ってしまいます。

室内では徒長する原因にもなるので、よほどの事がない限り屋外に出して直射日光を当てるようにしましょう。

寒冷地にお住まいでどうしても屋外に出せない場合は、植物用の育成ライトを使うと便利です。

▲ライトを使えば室内管理でも紅葉します

紅葉する条件として寒さにあてることも大きなポイントになります。

紅葉しない場合は、まだ寒さが足りていないか、一日を通しての寒暖差が足りていないことが考えられます。

夏の終わりからうっすら紅葉が見られるようになりますが、鮮やかな紅葉が見られるようになるにはやはりそれなりの寒さが必要になります。

本格的に紅葉する気温の目安
  • 朝晩の気温が20℃以下
  • 一日を通しての気温差が10℃以上

気温だけで言うならば、私の住む神奈川県では10月の中旬辺りから明らかな紅葉が見られるようになると感じています。

少し紅葉し始めたシルエット
▲2023年10月撮影。ほんのりピンクに。

寒さが本格的になると紅葉もグッと深まります。

紅葉したシルエット
▲2023年12月撮影。蛍光ピンクに!

同じ苗でも寒さが厳しくなるとここまで紅葉します。

しかし、沖縄のような温暖な地域で育てている場合は紅葉が難しいとされています。

冬でも20℃前後の気温をキープするため寒さが足りず、紅葉する条件を満たすことができません。

さくら
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じゃあ、沖縄では紅葉が見れないってこと・・・?

温暖な地域の方も諦める必要はありません!

私は試したことがないので断言はできませんが、沖縄で多肉植物を育てている方の中には、苗を冷蔵庫に入れて寒さを感じさせることで見事に紅葉させている方がわりと多くいらっしゃるようです。

少し強引な方法のように思うかもしれませんが、温暖な地域にお住まいで、どうしても紅葉させたいとお悩みの方は一度試してみる価値はあると思います。

苗に水やりをしたあと、中心が少し緑色に変化したのを見たことがありませんか?

水を吸って中心が緑色になっている多肉植物
▲水やりをした翌日。中心が緑色に。

これは、水分が補給されることで光合成が促進され、緑色の色素であるクロロフィルがより多く働くことによって起こる現象です。

このように水やりをすることで一時的に紅葉が冷めてしまうため、紅葉を維持したい場合は水やりを控えめに管理していきます。

さくら
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水やりは厳しめにするくらいが紅葉をきれいに維持できます

多肉植物に肥料を与えると成長モードになり、クロロフィルが増加するため一気に葉が緑色になります。

それまで紅葉していたとしても肥料を与えてしまうと途端に緑色に変化してしまうため、きれいに紅葉させたい場合は肥料は与えないようにしましょう。

肥料を与えて緑色になった多肉植物
▲肥料を与えた苗

そして、紅葉時期に入る前にしっかり苗から肥料分を切らしておくことも大切です。

肥料効果の持続期間は肥料の種類によって異なります。

液体肥料:即効性があり効果は短期間
固形肥料:緩効性で長期間効果が持続する

肥料を与える場合は、その肥料効果がいつまで続くのかを確認し、秋にはしっかり効果が切れるように計算しながら肥料を与えると、秋冬にはきれいな紅葉が見られるようになります。

紅葉は赤やピンク、紫などはっきりとした色合いばかりではありません。

中には、オレンジやイエロー、クリーム色のような淡い色に紅葉する品種も多くあります。

淡く紅葉したオウンスロー

いきなり紅葉するわけではなく少しずつ色を変化させていくため、元々の色に近い場合や淡い色に変化する場合は紅葉に気付きにくいかもしれません。

また、元々赤っぽい色をしている品種もあるため、紅葉してもなかなか分からないこともあります。

しかし、紅葉していないような気がしていても、以前の写真と見比べたらかなり変化していた!ということも多いので、紅葉前から定期的に写真を撮っておいて見比べてみると良いと思います。

多肉植物の中には夏に紅葉する品種があります。

「夏も」と言う方が正しいのかもしれませんが、夏の方がきれいに色付く品種は少なくありません。

夏に紅葉する品種

マディバ、リラシナ、ローラ、プリドニス、プレリンゼなど

夏に紅葉するリラシナ

こちらは夏に淡いピンクに紅葉するリラシナ。

冬は淡いグリーンですが、気温が上がると徐々に可愛らしいピンクに染まります。

紅葉はある日突然起こるものではないですし、リラシナのように淡い色だと気付きにくい部分もありますが、冬に紅葉が見られない場合は夏の色に注目してみるとその変化に気付くことがあるかもしれません。

ということで今回は、多肉植物の紅葉についてご紹介しました。

今回のポイント
  • 多肉植物の紅葉は夏の終わりから始まっている
  • きれいに紅葉させるには「寒さにあてる」「しっかり日光に当てる」「乾燥気味に管理する」ことが重要
  • 紅葉しない場合は「日光不足」「寒さ不足」「水のやりすぎ」「肥料の影響」「淡く紅葉する品種」「夏に紅葉する品種」などの原因が考えられる

紅葉シーズンに入ると色とりどりの多肉植物たちが見られるようになります。

ひとつひとつの色を楽しむのも良いですし、異なる種類の多肉植物を寄せ植えにして、様々な色の入った一鉢を作ってみるのも楽しいと思います。

様々な色の入った寄せ植え

また、同じ品種でも全く違う発色の仕方をすることがよくあります。

同じ赤でも淡くピンク寄りに発色するものもあれば深紅に発色するものもあったりと、同じ品種でも環境や育て方によって個体差が現れます。

さくら
さくら

インスタなどを見ていると、同じ品種なのにうちと全く違う色をしていてびっくりすることがあります!

多肉植物の紅葉は自然現象ですが、環境や育て方で微妙に変えられるというところも紅葉を楽しめる大きなポイントではないかなと思います。

これから始まる紅葉シーズン。

多肉たちがきれいな色を纏えるような管理をしていきたいですね。




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